市民後見人という言葉を最近テレビで見ました。仕事で後見人制度を利用されている方は何人かいらっしゃいますが、家族や弁護士や司法書士の方ばかりだったので、市民後見人という言葉は初めて聞きました。

 

後見人制度って?

そもそも後見人制度とは、「認知症や知的障害などにより判断能力が不十分になった人の社会生活を支援する人を家庭裁判所が選定する制度」です。具体的には、財産の管理、医療・介護の契約、施設入所などの契約を本人の代わりに行います。

報酬は本人の財産より月に3~5万円程度支払われます。

私が働く訪問看護ステーションでも数人の方が後見人制度を利用されており、その際は後見人である弁護士や司法書士の方と契約を交わしています。

 

後見人になれる人は?

後見人になるには特に資格は必要ありませんので、誰でもなれるといえばなれるんです。家庭裁判所は基本的に司法のプロである弁護士、司法書士、社会福祉士などの職業後見人と呼ばれる人たちを選定します。

 

市民後見人の登場

職業後見人への毎月3~5万円の報酬を支払うのが困難な方が多いこと、またそもそも職業後見人の数の少なさが問題となっており近年市民後見人が注目されています。

市民後見人は、市町村が主催する講義120時間程度を受けて、自分の住んでいる市町村のみで後見人として活動できます。

いくつかの市町村のホームページを見ましたが、報酬に関しては明記されておらず社会貢献を主たる目的としたボランティアに近い活動をしているように印象を受けました。国としては、今後増えるであろう家族のいない認知症の方などに対して、この市民後見人の活躍を期待していると思います。しかし、ボランティアに近い状態で見ず知らずの方の後見人をする人がどれだけいるのか疑問を感じます。

 

在宅で見る後見人制度の課題

在宅でリハビリをしていると認知機能の低下で判断能力が低下してきている方に出会うのは珍しくありません。頼れる親類がおられない方も多く、そういった方のほとんどは後見人をつけていません。では、介護保険の利用などの判断を下すのは誰が行っているかというと、ケアマネであったり、市役所の人間であったりと様々です。

介護保険の利用や、契約に関しては本人もしくは後見人が行うのが望ましいですが、私見では後見人を拒む方が多いように思います。

拒む理由としては、本来契約を決めたり、行うべきではないケアマネさんなどに行ってもらうより、後見人をつける方が自分自身の財産、住む場所、環境が守られるということが浸透されていないように思います。

また、判断能力が低下した方に後見人を付けるまでの手続きを行う人も特に決まっていません。中にはケアマネさんがされているケースもあるでしょうが、本来のケアマネとしての業務とは専門性が少し違うようにも思います。

頼れる親類がいない方に対して、誰がどのタイミングで後見人の手続きを行えばいいかもう少し明確な基準があればと思います。